「ジブリの呪い」アノマリーで為替が円高に動くのは、集団心理の影響

FX

 

2010年くらいから、相場の世界で噂になってる都市伝説があります。

それはジブリの呪いです。

 

アニメのジブリですが、金曜ロードショーでジブリ系のアニメが放送されると為替が円高に動くというアノマリーです。

 

一見なんの関係も無い為替とアニメですが、そこにはマネーゲームに渦巻く集団心理効果が働いていたのです。

 

 



 

「ジブリの呪い」アノマリーの始まり

いわゆる「ジブリの呪い」に気付いたFXトレーダーはかなり早い段階で気付き、2008年頃には既に察知してた様です。

アニメと為替では何も因果関係が無く、この時点ではジンクス好きなトレーダーの単なる戯言に過ぎませんでした。

 

最初はただの偶然だったかもしれませんが、立て続けに何回もこのアノマリーが当たり始めてくると、徐々にその信憑性が増してきました。

 

「ジブリの呪い」が広く周知され出した2010年1月~2013年7月の期間では、ジブリアニメが24回放送されました。

 

その結果3分の2に近い回数が、円高となりました。

24回もの回数なら結果は半分半分に収束しそうですが、やや円高が優勢気味です。

これだけだとまだ偶然の範疇に過ぎません。

 

もっと明らかにアノマリーが作用するのは、ジブリ放送と雇用統計が重なった日です。

 

雇用統計は必ず金曜日に発表されますから、金曜ロードショーと日が被ってしまう回が有ります。

この偶然が一致した金曜日は円高株安になる確率が非常に高まり、その確率はなんと90%にも上ります。

 

この数字は明らかに偶然ではなく、一方的なエネルギーが働いたと思われる結果です。

 

誰かが言い出したアノマリーが浸透してきて、プロのトレーダーも日本のアニメ放送を重要視して、ジブリと雇用統計が重なる日はショートする様になりました。

 

海外勢のトレーダーからしたら、ただの一アニメで為替が動く事はクレイジーに感じた事でしょうね 笑

 

近年ではそこまでの高確率で円高になる事は少なくなりましたが、それでもジブリと雇用統計が重なる日は未だに警戒されてます。

 

 



 

オカルト的なアノマリーだが、集団心理で相場が円高に動く

信じ難い「ジブリの呪い」ですが、単なるアノマリーではなく実際に円高になる圧力があります。

 

誰かが言い出した「ジブリが放送されると円高になる」という説は、当初鼻で笑われるだけでした。

しかし実際に円高になる事象が増えてくると信憑性が増し、このアノマリーがトレードをするにあたって無視できない存在になってきます。

 

チャート的にはロングしたくても、不気味なアノマリーの為に見送るトレーダーが居るほどです。

そうなってくると多くのFXトレーダーが意識し出し、思惑が働く様になります。

 

 

口コミで噂が広がり、更には影響力のあるトレーダーがジブリの呪いに言及して「ドル円売り、ユーロ円売り」などと表明すると

 

「ボクも。」 「私も。」 「じゃあオレも!」 

「どうぞ どうぞ。」

 

という風に、多くの人が追随してショートポジションを持つ様になります。

 

個人の力でも結集すればドラゴンボールの元気玉の様に、巨大なエネルギーになります。

結果的に元気玉が炸裂して、円高方向に動いていくという流れになるのです。

 

 



 

口コミによる集団心理で、金融破綻に追い込まれた本当にあった話

口コミというものは、時に大きなエネルギーになります。

 

過去に起きた実際の事例として「豊川信用金庫事件」という、デマが元で金融機関が破綻に追い込まれるウソみたいな事件が1973年12月に愛知県豊川市で起きました。

この話は「やりすぎ都市伝説」という番組で、何年か前にネタになってます。

 

あと1990年代後半にも「特命リサーチ200X(佐野史郎、高島礼子出演)」で、豊川信用金庫事件の話は放送されてます。

 


豊川信用金庫事件

 

1973年(昭和48年)当時はネットも何もない時代なので、純粋に「口コミ」だけで噂が流布しました。

始まりは女子高生3人の雑談です。

 

豊川信用金庫に就職が決まったA子に、B子とC子が冗談で「銀行強盗が来たらヤバいよ♪」と言ったら、真に受けてしまったA子が親戚のおじさんに「豊川信用金庫は危ないの?」と訊いたら、そのおじさんも気になったのか他の親戚にも電話で「豊川信用金庫は危険なのか?」という質問をしました。

 

そしたらその人も知り合いに電話して、次の人も電話して、その次もその次も・・

 

という風に、連鎖的に「豊川信用金庫は危険!」という噂だけが独り歩きします。

お金に関する噂なので、伝達スピードは相当な早さでした。

 

噂が流れて数日経った日に、その辺の会社経営者が単なる業務上の支払いで「豊信の口座から120万円下ろしてくれ」という電話での会話を、既に噂を知ってた関係の無い人がたまたま聞いて、それを勘違いして「豊信がヤバいから大金を下ろすのか。じゃあオレも早く下ろさないと!」という行動を取りました。

 

そしてその人が親戚・友人・知人に拡散して、拡散された人も拡散して、ねずみ講の様な勢いで瞬く間に「豊川信用金庫が破綻する」という噂が広がりました。

 

その結果、パニック的に5千人もの預金者が一斉に口座からお金を下ろしたので、26億円もの大金が信用金庫から消える事になりました。

当時の大卒初任給が7万円程度ですから、26億円は途方もない大金です。

 

こうして窮地に追い込まれましたが、信用組合の理事長が事態の収束に奔走して何とか沈静化します。

この時、警察とNHKまでもが動いてます。

 

口コミによる集団心理は恐いですね・・

 

ちなみに豊川信用金庫は、令和現在でも潰れる事無く営業してます!

 

 



 

2019年夏の「ラピュタ」放送後の為替チャート

2019年8月30日(金)は、ジブリの中でも最人気の「天空の城ラピュタ」が放送されました。

個人的にもラピュタが大好きで、今までに10回くらい観てます。

 

気になるラピュタの放送時間は21:00~23:30の2時間半です。

その放送時間前後のドル円がどう動いたかは・・

 

2019年8月30日 ドル円 10分足

 

赤いがラピュタ放送時間帯ですが、えらいもんで放送開始から円高傾向になりました!

 

しかし放送終了後、日付が変わってからは円安傾向に反転してます。

今回のアノマリーは放送時間中は円高になりましたが、放送終了後は円安になりました。

 

「ジブリの呪い」を信じるか信じないかは貴方次第です。

 

 



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