日本は地震・台風・豪雨・大雪などの災害が多く、毎年何らかの被害に直面する国です。
2020年4月現在では諸外国同様、コロナウイルス問題で混乱してるところです。
こういった緊急事態時に総理大臣や都道府県知事の要人記者会見の質疑応答で、マスコミの質問者が長々と小難しく喋って、肝心の質問内容がよく分からない事が見受けられます。
これだと質問される側も困るのでは?
前々からそう思ってたので、記事化した次第です。
緊急記者会見の質疑応答では、マスコミの質問が「長い」「しつこい」
災害や震災時・経済危機などの際、総理大臣や都道府県知事と記者団による緊急記者会見が行われます。
この記者会見で要人が一通り概要を話した後に、質疑応答タイムが設けられてます。
その時にマスコミ記者団の方が挙手してランダムに質問者が選ばれますが、いざマイクを持つと長々と質問します。
簡潔に質問すれば数秒で終わって回答者も答えやすいんですが、なんだか30~40秒くらいも話して質問をします。
記者質問 例文
「○○放送の○○と申します。よろしくお願いします。 総理が先ほど仰っていた一律給付金ですが、当初の国民全員への10万円支給案から一転して生活困窮世帯に限定した30万円支給案に変更され、そしてまた国民全員への10万円支給案という事に覆った様ですが、どの様な経緯を辿って閣議決定されたのでしょうか? そして再び現金給付案の支給条件が変更される可能性はあるのでしょうか? また、総理は国民への現金給付をする事にどの様な意思を持って~~ダラダラ ダラダラ・・」
はあ、長い質問・・ スピーチかよ。。
上記は例文ですが、まあ大体こんな感じの内容で記者団は質問をします。
長過ぎて、具体的に何を訊きたいのかが埋もれてしまってる印象です。
後半になってくると、記者自身も「オレ、何を訊きたかったんだっけ?」ってなってるかもしれません。
この場合、重要なのは「いつ・いくら・誰にどうやってお金をくれるのか?」
これを知りたいのに、閣議決定までの経緯だとか総理の意思だとかは国民生活に直接関係しません。
この席ではシンプルに「一律給付金の具体的な金額と、いつ頃どの様な手段で国民の手元に現金が給付されるのか教えてください。」
これで良いと思います。
これならシンプルな内容で、回答する側も答えやすいはずです。
国民が気になってる事をマスコミが詳しく訊くには、小学生以下を含む誰にでも分かる簡単な表現で質問するべきです。
記者会見の質問内容を、一言だけにするメリット
1. 貴重な時間を節約できる
2.多くの国民に質問内容が伝わりやすい
3.回答する側も答えやすい
質問を一言で済ますと、この様なメリットがあります。
1 時間節約
マスコミ代表の質問者はやたら長々と喋って質問をしますが、質問内容を簡潔にすると時間が節約できます。
1問あたり20~30秒くらいは節約できるでしょう。
重要な緊急記者会見はNHKをはじめ各民放でも生放送されますが、貴重な放送枠を使うわけですからダラダラと進行するのは好ましくありません。
ゴールデンタイムの時間帯だったら、多くの視聴者が楽しみにしてた番組がカットされる事になってしまいます。
1問質問するのに何十秒もかかってたら全問の累計でけっこうな時間を消費しますし、回答もそれに合わせたダラダラな内容になりがちです。
1問1問をスパッと進めていけば時短効果があり、より多くの質問をする事が可能になります。
2 質問内容が分かりやすい
マスコミ代表の質問は余計な言葉で塗り固められた様な表現で、質問内容が難しく聞こえます。
テレビで記者会見を見てるのは、難しい言葉に慣れてない小学生や未就学児にも理解できる言葉で質問しないと公平性に欠きます。
まるで国会の証人喚問みたいな口調で、この小難しい雰囲気が好きだという人は少数派だと思います。
ダラダラ喋り倒してるけど「結局何が訊きたいの??」と感じる事が多々あります。
「質問を簡単な一言だけで済ますのはタブー」という業界独自のルールでもあるのかなって思ってしまいます。
3 回答しやすい
マスコミにペラペラまくし立てられると、回答者も身構えてしまいます。
「こんなに難しい内容で訊いてきたから、こっちもそれなりの言葉で返そう」という風に考えてしまうのが自然です。
簡潔な質問であれば、要点もはっきりしてるので答えやすいはずです。
公の場なのでカジュアルな日常会話口調が好ましくないとはいえ、もう少し簡単なニュアンスの一問一答形式にすれば良いと思ってます。
総理大臣や都道府県知事など、あやふやな質問に答える側も凄い
記者団はスピーチ状の長い質問をしてきて、質問される側は困ってしまいます。
長過ぎて最初の方は何を言ってたか忘れるくらいです。
このあやふやな質問に答えるには、中身が浅く広い言葉を汲み取って答えを捻り出さなくてはなりません。
しかも1問の中に「また、○○についてはどの様に~~」など、枝分かれした質問がある場合も多いです。
質問を集中して聞きながらそれに対する答えを頭の中で考えてても、質問者の記者は容赦なく喋り続けます。
初めて顔を合わせる記者がマシンガントークで攻め立ててきて、具体的に何を訊きたいのかよく分からない質問をしてくるワケですから、これに対する答えをその場で言語化する総理や知事は返答に詰まる沈黙もほとんど無いし、けっこう凄いと思います。
記者団はわざと困る様な質問をする悪意を感じて、返答に詰まりそうな事をグサグサ言ってくるイメージがあります。
総理や知事は、意地の悪い質問に対してもそれなりにもっともらしく聞こえる返しをします。
返答の中身もあやふやになってるケースも多々ありますが。
「質問と答えを聞いたけど、どっちも意味がよく分からなかった」という現象がしばしば起きます。
いつになっても長々と質問する文化は変わらない(たぶん)
日本の要人記者会見は緊張感が張り詰めてて、記者団の質問者は難しい口調でゴチャゴチャ質問します。
「長く言葉を詰め込んだ方が良い」という価値観を暗に感じます。
マスコミ関係はエリート学歴の方が多いですから、話す内容も高尚なものになります。
そして質問する時は社の看板を背負って、ここぞとばかりに長々と喋ります。
海外の要人記者会見は、日本よりかはサッパリしてると思います。
英語のネイティブなニュアンスまでは解読出来ませんが、少なくとも日本ほどはネチネチしてないはずです。(たぶん)
日本の要人記者会見は内容が難しすぎです。
もっとライトな内容で進行した方が質問と答えがシンプルになり、小学生以下の子供でも理解しやすくなります。
難しい質疑応答の文化は、たぶん今後もなくならないと思います。
簡素化したくても、この風潮が転換する事は無いでしょう。
震災時や災害時に記者会見で必要な情報を少しでも多く訊きだすにはマスコミがテンポ良く質疑応答をする必要があると思いますが、そんな緊急時でも形式ばった言葉の応酬なのです。
ほとんどの人は気にも留めない点かも知れませんが、いつもこれに歯がゆさを感じてます。
いつか世相が変わって、今まで数十分かかってた記者会見が数分で終わるくらいのスピード感を持ったシンプルなものになって欲しいと考えてます。
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