2019年9月7日投稿
2914 JT(日本たばこ産業)の株価は年単位で下がり続け、ついに先日、配当利回りが7%を超えました。
株をやらない方は「1年でたった7%って、ショボくない?」とか言いそうですが、株の配当金で安定的に7%も貰い続けるのは、物凄くありがたい事なんです。
JTは元々配当性向が高い企業である事と、株価が下落し続けてる事が相まって【配当利回り7%】の奇跡が実現されました。
聞いた事の無い怪しい企業ならともかく、日経平均銘柄に採用されてる超巨大企業で7%という高利回りは、通常では有り得ないプレミアムな利回りです。
私は過去にJT株を現物で買って、爆損で塩漬け状態ですが「配当金が貯まったら、更に現物でJTを買い足してけばイイのでは!?」という事で、JT株の永久保有を決めました。
本記事ではJTの株主になるメリットをまとめました。
JTの配当利回り7%は、そこそこ優秀な投資家の年利に匹敵
2019年9月現在でJTの配当利回りは驚異の7%で、これはかなり高い数値です。
2019年度は年間配当が154円出るので、100株約22万円のJT株を持っていれば年間1万5400円(税引き約1万2300円)が株主に支払われ、年々増配傾向にあります。
1千株持ってれば年間12万円以上の配当金が手取りで貰えるので、毎月1万円の昇給チケットとなるのです。
短期間で大儲けというワケには行きませんが、長い目で見れば結構おトクなので私は長期で保有しますが、この先塩漬けがプラテンしても売らない方向です。
米国の著名投資家ウォーレン・バフェット氏は『投資の神様』と形容されてますが、そのバフェット氏をもってしても年間利回りは20%ほどと言われてます。
もっと年利が高い投資家はもちろん存在しますが、ごく一握りの少数に過ぎません。
年利10%の投資家でも、充分優秀な部類に入ります。
JT株を持ってるだけで何も苦労せず年間7%も配当金が入れば、御の字だと考えます。
JTは専売公社なので、絶対倒産しない安心感
1985年(昭和60年)4月1日に『日本たばこ産業株式会社』として設立された特殊法人です。
JTは三公社の一つで、残り二社は『電電公社(現NTT)』と『国鉄(現JR)』です。
これら公社は絶対倒産しません。
NTTとJRが公共性が高いのは分かりますが、多くの国民にとって正直どうでも良いたばこを作ってるJTでも一応公社と見なされてます。
JTは、たばこの独占製造権と塩の専売権を持ってます。
田舎のたばこ屋に行くと、よく【塩・たばこ】という看板を見ますが、あれを統括する権力を持っているのがJTです。
加えてJTには【JT法】という法律があり、その規定により政府がJT株の3分の1を常に保有していなければなりません。
現在のJTは発行済株式数が20億株で、筆頭株主が財務大臣です。
財務大臣の株式保有数は2019年9月現在 【6億6692万6200株】で、全JT株20億株に対して規定通り33.35%を政府がホールドしてます。
政府が受け取るJTの年間配当を2019年の年間配当額154円で計算すると、約1027億円にも上ります。
税引きすると約820億円の巨額配当金を、政府が受け取る事になるのです。
JTは倒産する可能性が有りませんから、長期投資先として安心感が有ります。
肝心の株価は2016年から右肩下がりですが、筆頭株主が政府という事もあり株主への還元性が高い企業で、安定した配当金は半永久的に貰えます。
配当金の複利で、更にJT株を増やす
JT株を1口持ってれば年間1万2千円(税引き後)貰えますから、現在1口約22万円のJT株を買うには1900株分の配当金が必要になります。
1900株買うには22万×19口ですから、418万円必要になります。
かなりの大金ですが、副業やトレードなどで頑張って貯金すれば、何とか調達できそうな額ではあります。
418万円を投資してJT株を1900株持っていれば毎年100株ずつ増やせますから、複利で株を増やせます。
かなりチマチマした投資ですが、確実に毎年株数が増えていきます。
年数が経てば、配当金の余剰金や株価の下落・増配で、200株買える時が出てきます。
更に年数が経てば、300株仕入れられるかもしれません。
年齢にもよりますが、死ぬまでに1万株くらいに増やす事が出来れば、けっこう良い配当収入になります。
絶対倒産しないJTは投資先として考えると、生涯投資するに相応しい企業です。
公社は長期投資にうってつけです。
現物株で保有なら、信用取引の余力の邪魔になりにくい
現物株でしかトレードしない方には、長期による配当目的の投資は塩漬け状態になり、投資余力が激減してしまうので不都合です。
しかし信用取引をメインにトレードしてると、現物で長期保有の株を持っててもそれ程困りません。
なぜかと言うと、信用取引の投資余力には現物株の時価もカウントされるので、先程の項に出た【JT1900株(418万円相当)】は八掛けで新規信用建余力に算入されます。
つまり、418万円×0.8=334万円として信用取引の余力に334万円が反映されます。
株価は変動しますから、334万円の余力は減る事も当然あります。
減るのは仕方ないですが、長期保有するなら想定内の事です。
効率の良い配当金が入る事により複利で着実に株数を増やしていけば、余力は減るどころか増えていきます。
JTは長い目で見れば、潰れなくて安定した高配当を出す公社なので、インカムゲインの面ではかなり美味しい投資先です。
株主優待で、カップラーメンやインスタントスープ等もらえて、けっこう嬉しいですよ。
JT株の永久保有なら、含み損に一喜一憂する必要無し
JTの株価は2016年から下落傾向です。
つまり2016年以降に長期投資目的で買った株主は、ほぼ全員が含み損を抱えてます。
私は2018年に買って3分の2は損切りしましたが、現在残り3分の1を保有してます。
3分の1でもけっこうな含み損ですが、安定して配当金が入ってくるので全然耐えれます。
JTは2016年頃をピークに、現在まで長らく下落トレンドです。
「そろそろ反転するだろ」というタイミングは何回か有りましたが、ことごとく下落してます。
配当利回りが5%を超えた頃は「さすがに、もう下げの限界なのでは?」と思いましたが、7%の利回りになる株価まで暴落しました。
このまま行けば8%の利回りになっても不思議ではありません。
含み損は拡大するばかりですが、株価下落によって株を安く買えるメリットもあります。
私はJTを永久保有するつもりなので、株価がどちらに動こうが一喜一憂しません。
上がれば普通に嬉しいですが、追加で買い増ししたい時には下がってほしいものです。
JTに限らず配当目的の銘柄を長期で保有するなら、含み損とは上手く付き合っていくしか無いのです。
上場廃止にならないJTなら、とことんまで付き合えます。
同じく高配当の日産では、何かと経営陣の不祥事や悪質なデータ偽装などが有り、安心して数十年単位の保有はしにくいです。
元社長のカルロス・ゴーン氏の逮捕など、爆弾を抱えた企業です。
日産が倒産する可能性はもちろん低いですが、配当金が出なくなる可能性は有り得ます。
現物株の長期投資による含み損は、信用取引をする上ではそこまでの足枷になりませんので、JT株の長期保有を試しに100株だけでも検討して頂けたら幸いです。
将来設計をする上で高額な配当金は、頼りになる固定収入です。
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